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<title>中山法律事務所　弁護士コラム</title>
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<description>最近関心を持っている法律問題やニュースについて、当事務所が感じていること、また皆さまにお伝えしたいことなど、
さまざまな内容のコラムを不定期ですが、更新いたします。
どうぞご期待ください。
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<item rdf:about="http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/12/post-e445.html">
<title>相場操縦</title>
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<description>金融商品取引法159条は，何人も有価証券の売買，市場ﾃﾞﾘﾊﾞﾃｲﾌﾞﾞ取引，店...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;金融商品取引法159条は，何人も有価証券の売買，市場ﾃﾞﾘﾊﾞﾃｲﾌﾞﾞ取引，店頭ﾃﾞﾘﾊﾞﾃｲﾌのいずれかの取引が頻繁に行われていると他人に誤解させる等これらの取引の状況に関し他人に誤解を生じさせる目的で，仮装の有価証券売買，同時売買等をしてはならない，として次の行為を禁じている。①仮装売買による相場操縦（１項１～３号），②馴れ合い売買による相場操縦（同４～７号），③現実取引による相場操縦（同条２項１号），④表示による相場操縦（同２・３号），⑤安定操作（同条３項）の５種類を定めている。このうち実際に刑事訴追例が最も多く，学説上も活発な議論が戦わされているのが，現実取引による相場操縦罪(２項）である。&lt;br /&gt;
相場操縦には，取引を誘引する目的をもって，という要件がある。（目的犯）&lt;br /&gt;
相場操縦は市場における「公正」な価格形成を阻害する。「公正」な価格とは何だろう。①から⑤のような類型はあるが，具体的にはどういうことを指すのか。&lt;br /&gt;
相場に変動を与えうる現実取引のうち，処罰に値する行為の範囲を画するために，構成要件の限定をどのように図るべきかが議論され，「誘引目的」という主観的要件による限定に比重をおく見解と「変動取引」という客観的要件に比重をおく見解の対立があったが，最決平成6年7月20日（協同飼料株価操作事件）で一応の結論を見た。つまり，旧「証券取引法125条２項１号後段は，有価証券の相場を変動させるべき一連の売買取引等のすべてを違法とするものではなく，このうち『有価証券の売買取引を誘引する目的』，すなわち，人為的な操作を加えて相場を変動させるにもかかわらず，投資者にその相場が自然の需給関係により形成されるものであると有価証券市場における有価証券の売買取引に誘い込む目的をもってする，相場を変動させる可能性のある売買取引等を禁止するものと解される。」と。基本的に，「誘因目的」に重点をおいたのである。&lt;br /&gt;
この「誘引目的」の理解は，これ以降，現物取引による相場操縦罪を扱った下級審判決に引用され，判例として確立している。しかし，現実取引による相場操縦罪の「誘引目的」をめぐっては，なお検討すべき点が残されている&lt;br /&gt;
実際に行われている証券取引の手法の中に，相場操縦に当たるのではないかとの疑念が払拭されないまま放置されているものがある。たとえば，ライブドア事件の会社の転換社債型新株予約権付社債を引き受けた投資会社が，他方で，同社の大口株主から相当量の株式を借り受け，売却することによって株価を下げ，低下した株価で新株予約権を行使する行為は，相場操縦罪に該当しないのか。&lt;br /&gt;
相場を変動させる行為には当然に第三者が売買取引に誘い込まれる可能性があるから，変動のみで足りるともいえるが，法１５９条２項の「誘因目的」と「相場操縦」とのどちらに比重を置くかは解明されていない。誘因目的は，投資家に相場形成の実態を誤認させ，相場に誘い込む意図と解すべきであるから，価格の上げ下げだけを狙っただけの取引は誘因の意図がないと説く人もいる(川崎友己同志社大准教授）。大量に取引されるもののうち，相場操縦の意図があるものと相場操縦の意図がないものとを見分けるのは難しい。投資家を騙し，市場の公正さを失わせるからこそ犯罪といえる。犯罪成立には，この騙す意思が要求される。&lt;br /&gt;
そうすると，誘因の原因となる売買取引そのもに正常な需給関係を乱すものとして禁止される根拠を見つけなければならない。売買取引が頻繁であると見せかけ，人為的に相場を操作しょうとする目的と言い換えることもできるが（藤田観光事件判決，東京地判平5.5.19），当該取引の実態を見なければそうであるかどうかはいえず，実態を見ればその目的が推認されるのではないか。誘因目的を定義し，単なる活発な取引と区別するのは，言葉ではなく，取引の態様，背景，動機を見ることが不可欠となる。たとえば，①寄り付き前から前日の終値より高い指値で買い注文を出したり，②ザラバの気配を見て，直近の値段より高い指し値の買いの注文を出したり，③時間を追って順次指値を１円刻みに高くした買い注文を出したり，④比較的高い値段で仮装の売買をする方法で相場を高騰させ，⑤前日の終値の状況から同じ値段または少し安い指値で寄り付き前に買い注文を出したり，⑥ザラバの気配を見て，前日の終値あるいは直近の値より少し安い値で買い注文を出したり買い注文の残りの指し値を少し安くする方法で，下降気味の株価の値下がりを食い止める方法が挙げられている。(協同飼料事件控訴審判決参照）&lt;br /&gt;
今年７月，ジャスダック証券取引所の住宅リフォーム会社の架空増資事件で，投資コンサルタント会社の代表者が「株価をつり上げて不正な利益を得ることを目的に，投資ファンドに新株予約権を与える計画を増資計画をリフォーム会社に発表させて，同社に払い込んだ３億円余をすぐ社外に流出させたのに，虚偽の増資の払い込みを受けたという虚偽の発表をさせた。」として，起訴されている。2020円だった株価は，増資計画の公表後は2320円にあがり，コンサル代表者は3億9000万円の売却利益を得たとされた。&lt;br /&gt;
いずれにせよ，「目的」は故意と違ってはっきり認められなければならない。&lt;br /&gt;
２番目の要件である現実取引による相場操縦罪は，「有価証券の売買取引が繁盛であると誤認させるべき一連の売買取引」があれば容易に認められている。相場の変動をもたらすような一連の売買取引が行われれば，売買取引が繁盛であると誤解させる結果は生じると当然推認されるので，この要件を独立に検討する意義は乏しい（「解説」判例タイムズ817号〔1993〕222頁，榊原一夫「判批」法律のひろば46巻12号〔1993〕62頁）。&lt;br /&gt;
2000年代前半、市場の規制緩和をチャンスとして、業績不振企業の増資を引き受け、株価操作などで荒稼ぎする「増資マフィア」が横行した。医療法人松嶺会、東証２部上場の丸石自転車（株）、大証２部の老舗和菓子店・（株）駿河屋、大証ヘラクレス上場のITベンチャー・（株）メディア・リンクス、大証２部上場のICメモリーカードの日本エルエスアイカード（株）、大証ヘラクレス上場のシステム開発会社の（株）プライムシステムが次々と闇社会の餌食になった。&lt;br /&gt;
　まず，駿河屋の架空増資事件&lt;br /&gt;
長銀元常務の高井氏は、03年、高井氏は投資コンサルタント会社「飯倉ホールディングス（HD）」の取締役に就任。これは大証２部の老舗和菓子店・駿河屋の「架空増資事件」を仕掛けた会社である。業績不振に陥った駿河屋に接近し、上場を維持するために増資を持ちかけたのが飯倉HDの上田社長。04年12月、飯倉HDを引受先に940万株、11億5，000万円の第三者割当増資を実施。そのカネは、見せ金として風俗業者から用立てた。翌日、全額が飯倉HDに還流、風俗業者に戻された。架空増資である。&lt;br /&gt;
駿河屋の940万株を手にした飯塚HDの上田社長は、780万株をすぐ手放した。これが事件師たちの手に渡り、金融ブローカーを通じて株式市場で売却された。自分のカネを一切使わずに、事件師たちは7億円の利益を得た。&lt;br /&gt;
　ついで，丸石自転車の架空増資事件。&lt;br /&gt;
高井氏は、飯倉HD取締役就任から5カ月後、丸石自転車の監査役に収まった。&lt;br /&gt;
丸石自転車に手を伸ばしたのは、病院乗っ取り屋グループ。自転車に代わる事業の柱として、老人介護ビジネスを提案した。結び付けたのが、すでに乗っ取った医療法人松嶺会。丸石自転車の第三者割当増資を松嶺会が引き受けた。松嶺会を名義人に立て、丸石自転車の株式を手に入れた。丸石自転車に入り込んだ病院乗っ取り屋は、手形を乱発。それを割り引いた元暴力団組長やフロント企業が乗り込んできた。丸石自転車が松嶺会を引受先とする架空増資を仕組んだのも、これら仕事師たちだ。&lt;br /&gt;
丸石自転車は松嶺会との提携後、７回、120億円もの増資で大量の株券を発行したが、払込資金のほとんどは会社を素通りして闇の社会に吸い込まれていった。&lt;br /&gt;
このうちの１つが、03年3月に丸石自転車が松嶺会を引受先として実施した2億7450万円の第三者割当増資。入金があった翌日に、同額を松嶺会に戻した。そして、同年5月に東京法務局に増資の虚偽の登記をした。&lt;br /&gt;
 ライブドア事件&lt;br /&gt;
堀江氏はライブドアの財務の最高責任者と共謀して，子会社が別の子会社が民法上の任意組合である投資事業組合名義で買収していたN社を株式交換によって完全子会社化するに際し，子会社の業績を誇大に公表して株価を上昇させ，起業価値を大きく超える株式を別会社に取得させて，売却益を親会社のライブドアに連結計上することによって，利益を得た。問題とされた手法は，虚偽の風説の流布である(金商法158条）。計上損失が発生していた会社に，売上計上が認められない自社株式の売却益や架空売上まで入れて，経常利益が50億円余とする連結損益計算書を載せた有価証券報告書を提出した。①株式交換で公表した事実は虚偽なのか。②自社株式の売却益は売上に計上できないのか等である。東京高裁判決（20年7月25日）は，会社の業績に関して公表した内容はどれも虚偽である，投資事業組合は会計処理の潜脱目的で組成され許されない利益計上である③15億円の架空売上が計上されている，などから，有価証券報告書の重要事項に虚偽があると認めた。&lt;br /&gt;
投資事業組合を利用したライブドアの株式の売却は，実質的にはライブドアファイナンスが行っていた。そうすると，子会社によるライブドア株の売却益は親会社の処分差益となるべきことろ，ライブドアの連結損益計算書上，売上として計上することは認められておらず，「一般に公正妥当と認められる企業会計の基準」に反する。また，ライブドアは買収した出会い系サイト運営会社から業務を受注したかのように，売上を計上していたが，受注するような業務は存在せず，架空の売上であった。&lt;br /&gt;
　さらに，日本航空増資事件。&lt;br /&gt;
日航は今年6月30日、当時の発行済み株式総数の35％に相当する7億株を新たに発行し、資金調達を行う公募増資計画を発表。この発表直前の株価は287円で、2千億円の調達を目標としていた。ところが、発表後に株価は下落。同年7月19日に公募価格は1株211円と決まり、増資による調達額は最終的に約1400億円にとどまった。&lt;br /&gt;
市場関係者によると、日航の増資に応募した香港の投資ファンドは、高い指し値で大量の同社株の買い注文を出し、買い気配が高まった後に注文をキャンセルする「見せ玉」と呼ばれる手口でいったん株価をつり上げた後、株価の下落を誘導する空売り攻勢を開始。株式売買では取引成立の4日後に代金などを決済しなければならないが、同ファンドはさらに４日後に支払いを拒む「受け渡し不履行（フェール）」を繰り返し、最終的に公募で取得した新株を払い込みに充てるとともに、多額の利ざやを得たとみられる。&lt;br /&gt;
度重なるフェールなどの不審な取引を見つけた監視委は、同ファンドによる一連の取引が、不正に株価を下げる目的で空売りをする一方、安くなった新株を取得し、多額の利ざやを得る目的だったとして、金融商品取引法違反の相場操縦行為に当たると判断。海外の投資家による国内市場での不正取引は、監視委に直接の取り締まり権限がないため、香港当局に情報提供した。&lt;br /&gt;
　続きます。よいお年を。&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>nakayama</dc:creator>
<dc:date>2009-12-28T11:21:25+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/12/post-f9d0.html">
<title>会計処理基準に関する最高裁判決</title>
<link>http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/12/post-f9d0.html</link>
<description>旧日本債券信用銀行（現あおぞら銀行）の粉飾決算事件で，旧経営陣役員3名が証券取引...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;旧日本債券信用銀行（現あおぞら銀行）の粉飾決算事件で，旧経営陣役員3名が証券取引法違反に問われていた。最高裁第2小法廷は，12月7日，3名を有罪とした東京高裁判決を破棄し，審理を同高裁に差し戻した。&lt;br /&gt;
この判決は，事前の予想と違ったものになった。&lt;br /&gt;
判決前は，高裁の有罪判決変更に必要な弁論が開かれており、逆転無罪が言い渡される可能性が出ている，と言われていた。争点がほぼ同様の日本長期信用銀行（現新生銀行）の粉飾決算事件が、最高裁の逆転無罪判決が確定していたからである。内容に触れよう。&lt;br /&gt;
旧経営陣3名は回収不能な約1592億円の不良債権を計上しなかった罪で起訴された。&lt;br /&gt;
不良債権の回収見込みに関する自己査定が、当時の会計慣行に反していたかが裁判上の争点になった。大蔵省（当時）は97年、通達などで資産査定の厳格化を求める新基準を打ち出したが，日債銀は従来の基準で査定していた。，第2小法廷は、長銀事件で経営陣を逆転無罪とした08年7月の最高裁判決と同様に，「新基準の具体的適用は明確でなく、当時は資産査定通達等によって補充される改正後の決算経理基準は，その解釈，適用に相当の幅が生じるものであり，新たな基準として直ちに適用するには，明確性に乏しく過渡的な状況にあり、そのような状況の下では，『公正なる会計慣行』として行われていた税法基準の考え方によって支援先に対する貸出金についての資産査定を行うことも許容されるものといえる。」とした。&lt;br /&gt;
長銀の貸出先は原則として母体行（長銀）が支援できる関連ノンバンクだったが，日債銀では独立系ノンバンクや日債銀関連の不良資産の受け皿会社であった。「直ちに回収不能でない融資先と言うのは疑問があり，従来の基準で査定した場合，貸出金が回収不能かどうかは必ずしも明らかでない。他の大手銀行の処理状況も踏まえ，さらに審理する必要がある」「事業好転の見通しがないといえるのか，個別に判断する必要がある」と指摘し，これまでの証拠だけでは「貸出金が回収不能だったのかが必ずしも明らかとはいえない」として，貸出金の評価や他の大手行による処理の状況も踏まえ，この点をさらに審理，判断する必要があると結論づけた。&lt;br /&gt;
この判決は，「資産査定通等によって補充される改正後の決算経理基準に従うことが唯一の公正なる会計慣行であるとはいえない。」と言いながら，貸出先が事業好転の見込みがあるかどうかは貸出先の状況で違うもの。貸出先2社については，銀行の関連ノンバンクでもない貸出先に対する支援が求められているわけでもないから整理の対象とするしかない。また5社については，日債銀の不良債権である担保不動産を取得させる目的で設立された受皿会社であり，保有する物件で事業化を進めて債権の回収を図る目的であったところ，予定した事業は頓挫し，独立企業の実態はなく，赤字及び債務超過の状態が続き，収益力はなく，利息支払さえ自力で出来ずに日債銀からの資金の追加融資を受けて賄っている状態であった。このように不良債権の受皿会社で償却回避のための形ばかりのもの，目的が監査法人向けのものであるなど，支援意思や再建計画が真意かどうか疑わしかった。貸出金が回収不能又は無価値と評価すべきか，当時行われていた貸出金の評価や他の大手銀行における処理の状況も踏まえて，さらに審理判断する必要があるという。&lt;br /&gt;
私は，長銀判決が，公正なる会計慣行が何かにふれないまま逆転無罪判決したことについて失望していた。（08.7.22ブログ　資産査定区分及び長銀刑事事件判決）&lt;br /&gt;
だから，日債銀判決が，なぜ資産査定通達にいう破綻懸念先(実質債務超過）と実質破綻先(事業好転の見込みがない）がどう違うのかも明確でなく，全体的，定性的なガイドラインでしかない，と踏み込んで解説されたことは歓迎したい。なるほど，資産査定通達は唯一の公正なる会計慣行でなかった。だとすると，何が公正なる会計慣行なのか。被告人らはそれに違反したのか。公正なる会計慣行としての税法基準に立ち帰って「事業好転の見通し」があったか審理を尽くしてくれという点も税法基準が唯一の会計基準であったというのであれば，到底賛同できない。&lt;br /&gt;
古田裁判官の補足意見はいう。「金融機関の決算処理は決算経理基準に従って行われることが求められており，日債銀もその基準に従った。そこにいう基準とは，改正後の決算経理基準である。しかしながら，貸付金の評価については，回収の可能性に関する具体的基準は示されていない。これを補充する資産査定通達においても，税法基準によって評価することが許されていたから，決算経理基準が唯一の基準とはいえない。なお，税法基準によって評価することが許されていたとしても，その方法が税法基準の趣旨に沿ったものでなければならない」と。つまり，税法基準が回収可能性を示す唯一の基準である，とも言っていない。といっても，「公正妥当な会計処理の基準」が何か，なぜなのかの最終判断も示していない。&lt;br /&gt;
　判決は税法基準の正当性の説明という画龍点晴を欠いているのである。&lt;br /&gt;
　有罪無罪を決めるには税法基準しかないのではないか，可罰違法は，「公正なる会計慣行」そのものではなく誰が見ても違法といえる最低限の基準とすべきではないか，といわれれば納得もしよう。もともと税法基準は課税基準であり，公正妥当な会計処理の基準とは一致しない性質のものである。日本公認会計士協会編の「例解会計評価実務」も，税法基準は正規の算定方法と違うとしている。税法基準はいろんな目的で，その時の企業の利益計上に便利なように使われており，あるべき会計慣行と一致していないことは常識である。&lt;br /&gt;
いずれにせよ，差し戻し審は，貸出先一つ一つについて事業好転の見通しの有無を審理しなければならないことになった。&lt;br /&gt;
実は従来の多くの裁判例で欠けていたのも，この経営実態に踏み込んだ検討に他ならない。&lt;br /&gt;
そごう事件東京高裁判決（平20.8.28）は，「わが国では，大多数の企業において税法基準が一般に認められた算定方法として採用されている。税法基準が，会計慣行として一般に認められた企業会計の基準に準拠しているものとして取り扱われている。」と判断したのであるが，この大多数の企業が採用しているという現状認識，税法基準が公正なる会計慣行であるという評価は間違いである。そごう判決は，公正妥当な会計処理の基準が何かの判断を放棄して，税法基準にしたがえば公正な会計基準に従ったといえる，という会計士協会も認めていない見解を示し，会計処理の現状追認が限界という主体性のなさを露呈した。千葉そごうグループが1兆5000億円以上の貸付残高，6000億円以上の債務超過額を抱えてずるずると延命し平成12年に倒産した会計処理上の責任は，誰もとらなかったのである。言葉だけの「事業好転の見通し」がいかに空虚であるか，歴史が示している。&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>nakayama</dc:creator>
<dc:date>2009-12-08T14:18:19+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/12/post-5f61.html">
<title>請求権放棄の決議無効について</title>
<link>http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/12/post-5f61.html</link>
<description>神戸市議会の議決 (不当利得返還義務等の免除) 「第1審における事件番号が神戸地...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;神戸市議会の議決 (不当利得返還義務等の免除)&lt;br /&gt;
「第1審における事件番号が神戸地方裁判所の平成18年(行ウ)第25号，平成18年(行ウ)第43号又は平成20年(行ウ)第76号である訴訟における請求に係る不当利得返還請求権及び損害賠償請求権(これらに係る遅延利息を含む。以下同じ。)その他平成14年4月1日から平成21年3月31日までの間に係る派遣先団体から派遣職員に支給された給与の原資となった本市から派遣先団体への補助金，委託料その他の支出に係る派遣先団体又は職員に対する本市の不当利得返還請求権及び損害賠償請求権は，放棄する。」&lt;br /&gt;
これが，問題の神戸市議会の議決である。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;１１月２７日，大阪高裁は神戸市が外郭団体に支出した補助金が違法であるとして，市長らに返還させるよう市に求めた住民訴訟の控訴審判決で市議会に決議を無効であると，判断した。地方議会の議決を司法が覆したのである。それなら国会レベルでの議決（場合によれば法律も）を司法が無効判断できるだろうか。ある時点での有責判断を事後の議決・立法により免除することが認められるのであれば，司法判断は無に帰することになる。&lt;br /&gt;
大阪高裁は無視を許さない理由として次のように述べた。&lt;br /&gt;
「地方自治法96条1項10号は，一定の場合に野権利の放棄，を議会の議決事項にと定める一方，149条1項6号は，財産を管理し，処分することは普通地方公共団体の長が担当すると事務と定めている。これは財産の処分のうちでも権利の放棄は地方公共団体の財産を対価なく消滅させるものであるから，特に議会の議決を経た上で，これを長に担当させるのが相当という考慮に基づいている。そうすると，議会が権利の放棄を決議したとしても，また，それが条例の形でなされたとしても，執行機関による放棄の行為を待たずに。議決によって直ちにその対象となった権利について，放棄の効果が生じ，権利が消滅すると解することはできない。市長（執行機関）が議会の決議に基づいて，権利放棄の手続をしたことを認めるに足りる証拠はない。改正条例は執行機関による特段の意思表示なく当然に効力を生じるとは認められない。したがって，改正条例が公布されたとしても，権利放棄の効果が効力を生じたとは認められない。」&lt;br /&gt;
　つぎの判決理由に目が覚める。&lt;br /&gt;
「１審判決が認めた権利を放棄する議会の決議は，執行機関が行った違法な財務会計上の行為を放置し，損害の回復を含め，その是正の機会を放棄するに等しく，住民訴訟を無に帰せしめるものであって，地方自治法に定める住民訴訟の制度を根底から否定するものであり，議会の決議は議決権の濫用に当たり，その効力を有しない。&lt;br /&gt;
不当利得返還請求権の放棄の可否は，住民の代表である議会の良識ある判断に委ねられているとする考えもあるけれど，住民訴訟は地方公共団体が十分に機能しない場合に住民がこれに代わって提訴するものであることに照らし，直ちに採用することが出来ない。&lt;br /&gt;
損害賠償請求権，不当利得返還請求権の放棄には公益的の必要その他合理的な理由が必要である。本件権利の放棄には合理的な理由がないから，権利放棄の議会決議は効力を有さず，条例改正の本件権利の放棄を定めた部分は無効である。」&lt;br /&gt;
この判決は，司法が認めた地方公共団体の債権放棄の議決は地方自治の本旨に反すると宣言したものと解される。たんに裁判所が議会の判決無視の議決に異を唱えたものと表面的にとらえるべきではない。&lt;br /&gt;
地方議会が住民の良識の府であることを前提に，司法が認めた権利でも放棄できるというのが市の主張であり，従来の通説判例であった。&lt;br /&gt;
千葉県鋸南町の納税貯蓄組合への補助金295万円の返還を町長に求めた訴訟で，長は請求権を放棄。最高裁は，04年4月，住民側を敗訴させた。埼玉県久喜市の土地区画整理組合に派遣した市職員の給与3700万円の返還を市長に求めた訴訟で，市は請求権を放棄した。07年12月，最高裁は住民側を敗訴させた。山梨県旧玉穂市の建設業者に公共工事の予定価格を教え，落札価格をつり上げたとされる元町長に対する損害賠償請求事件で，判決後に請求権を放棄した。07年3月，最高裁は住民側を敗訴させた。その他，大阪茨木市，大東市，栃木さくら市など，勝訴判決による請求権を放棄した事例が現在争われている。大東市の大阪高裁判決は，「議決が住民訴訟の制度の趣旨を没却する，司法判断への不当な介入，とまでは断じることが出来ない」といって，１審判決を覆している。&lt;br /&gt;
別の高槻市・大東市の事件は「大阪府市町村職員互助会」に支出した補助金が，市職員退職時の「退会給付金」に充てられたことに適否をめぐって，08年10月大阪高裁が，互助会に３億円余の返還を求めるよう市長らに命じた。給付金は実質的な退職手当であり，市町村の補給金を充てることは給与条例主義に反し違法とした。この判決の裁判長は，神戸市の事件の裁判長と同じ人である。&lt;br /&gt;
神戸市の議決には市が被った損害の回復を市が放棄するという矛盾がある。それが良識の府がすることであろうか。もともと地方自治が機能しないから，住民訴訟が認められたという制度的理由がある。議会の多数決原理を以てしても，地方自治の本旨に反することがありうることを判決が鮮明にした意義は大きい。同様の問題は，市が損害回復の請求を提訴し，認容判決を得ても，損害回復の措置を講じないときにも生じる。すなわち，執行の手抜きである。執行の手抜きは株主代表訴訟でも行われる。苦労して勝訴判決を確定させても，市や株式会社が債権回収の措置を執らないときは権利放棄と同じことになるから，そのことが違法な職務執行といいうる。&lt;br /&gt;
先月末，肝炎対策法が成立した。&lt;br /&gt;
血液製剤による薬害C型肝炎事件や集団予防接種によるB型肝炎の感染拡大への国の責任を明記し，すべての肝炎患者への治療費負担の軽減を諸込んだ。前文に、「薬害肝炎事件では、感染被害者の方々に甚大な被害が生じ、その被害の拡大を防止し得なかったことについて国が責任を認め、集団予防接種の際の注射器の連続使用によってＢ型肝炎ウイルスの感染被害を出した予防接種禍事件では、最終の司法判断において国の責任が確定していること等を踏まえて制定した」とうたっている。司法判断が立法の契機になっている。&lt;br /&gt;
仮定の話だが，国は司法が認めた国家賠償責任を，その後の立法で免責することは可能だろうか。国会は国権の最高機関であるとはいえ，事後的な免責立法は憲法の本旨に反するだろう。国権の濫用，立法権の濫用という言葉が当たるか，分からない。しかし，事後的に国の債務を帳消しにできる理屈はない。なぜ，地方議会ならそれが出来るのか。&lt;br /&gt;
住民訴訟が地方自治体職員の違法な行為又は怠る事実につき、住民が訴えをもつて&lt;br /&gt;
一　職員の行為の差止めの請求 &lt;br /&gt;
二　行政処分たる行為の取消し又は無効確認の請求 &lt;br /&gt;
三　執行機関又は職員に対する怠る事実の違法確認の請求 &lt;br /&gt;
四　職員又は行為，怠る事実に係る相手方に損害賠償又は不当利得返還の請求をすることを地方公共団体の 執行機関又は職員に求める請求&lt;br /&gt;
であるという原点に戻って考えると，判決は「濫用」と言っているが，請求権の放棄が権利の実現を怠る新たな違法行為に映ったのではないか。&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>nakayama</dc:creator>
<dc:date>2009-12-02T13:07:55+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/11/post-0f6b.html">
<title>内部統制に関する最高裁判決</title>
<link>http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/11/post-0f6b.html</link>
<description>株式会社の従業員らが営業成績を上げるために架空の売上げを出計したため有価証券報告...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;株式会社の従業員らが営業成績を上げるために架空の売上げを出計したため有価証券報告書に不実の記載がなされたことにつき，会社代表者に従業員の架空売上の計上を防止するためのリスク管理体制構築義務違反がないとされた事例である。&lt;br /&gt;
判決（平２１．７．９）によれば，会社は，&lt;br /&gt;
　1  職務分掌規定等を定めて事業部門と財務部門を分離し，&lt;br /&gt;
　2 Ｃ事業部について，営業部とは別に注文書や検収書の形式面の確認を担当するＢＭ課及びソフトの稼働確  認を担当するＣＲ部を設置し，それらのチェックを経て財務部に売上報告がされる体制を整え，&lt;br /&gt;
　3 監査法人との間で監査契約を締結し，当該監査法人及び上告人の財務部が，それぞれ定期的に，販売会社あてに売掛金残高確認書の用紙を郵送し，その返送を受ける方法で売掛金残高を確認することとしていた。&lt;br /&gt;
そうすると，通常想定される架空売上げの計上等の不正行為を防止し得る程度の管理体制は整えていたものということができる。そして，本件不正行為は，Ｃ事業部の部長がその部下である営業担当者数名と共謀して，販売会社の偽造印を用いて注文書等を偽造し，ＢＭ課の担当者を欺いて財務部に架空の売上報告をさせたというもので，営業社員らが言葉巧みに販売会社の担当者を欺いて，監査法人及び財務部が販売会社あてに郵送した売掛金残高確認書の用紙を未開封のまま回収し，金額を記入して偽造印を押捺した。同用紙を監査法人又は財務部に送付し，見掛け上は上告人の売掛金額と販売会社の買掛金額が一致するように巧妙に偽装するという，通常容易に想定し難い方法によるものであったということができる。また，本件以前に同様の手法による不正行為が行われたことがあったなど，会社の代表取締役であるＡにおいて本件不正行為の発生を予見すべきであったという特別な事情も見当たらない。さらに，前記事実関係によれば，売掛金債権の回収遅延につきＢらが挙げていた理由は合理的なもので，販売会社との間で過去に紛争が生じたことがなく，監査法人も会社の財務諸表につき適正であるとの意見を表明していたというのであるから，財務部が，Ｂらによる巧妙な偽装工作の結果，販売会社から適正な売掛金残高確認書を受領しているものと認識し，直接販売会社に売掛金債権の存在等を確認しなかったとしても，財務部におけるリスク管理体制が機能していなかったということはできない。&lt;br /&gt;
　以上によれば，会社の代表取締役であるＡに，Ｂらによる本件不正行為を防止するためのリスク管理体制を構築すべき義務に違反した過失があるということはできない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;判決は，部下の不始末は代表取締役の責任，とはいわない。売掛額偽装の手口は，監査法人と財務部が販売会社宛に送った売掛金残高確認書の用紙を未開封のまま回収し，金額を記入して偽造印を押して監査部と財務部に送り，見かけ上は売り掛け額と販売会社の買掛額が一致するように巧妙に偽装するという，普通では考えられない方法だった。どうやら，問題は事業部と財務部の業務分掌・連携と会計事務所の監査業務にありそうだ。&lt;br /&gt;
米国の監査人の責任委員会「コーエン委員会報告書」（1997年鳥羽至英訳）は言っている。&lt;br /&gt;
　非常に有能な財務部長にとって，監査の主要な結果ー自分の企業の財務諸表について監査人が表明した「適正意見」ーは殆ど直接的な価値を持たない。かかる意見は，ある要件を満たしていることだけを述べているに過ぎない。財務部長が自分の作成した財務諸表の信頼性に自信を持っていれば当然のこととして，出来るだけ低廉な監査報酬で監査業務を依頼しようとするであろう。財務部長は監査人の提供した業務の質に見合った監査報酬の額をもっとも公正に査定することができる。にもかかわらず，監査の主たる目的は，財務部長の行った業務を独立的な立場から評定することである。この立場からすれば，財務部長は，監査報酬が監査人の提供した業務の質に応じて決定されているかどうかを評定できる立場にいないことは明らかである。取締役会もしくは監査委員会は，財務部長の立場とは異なる。受益者である株主から正式に選任された代表者であるから，監査人の提供する監査業務の質に応じて監査報酬の額を決定することが必要である。取締役会ないし監査委員会は，監査契約において積極的な役割を果たすべきである。会社役員に監査契約を委ねてはいけない。会計事務所が提供する業務の質をめぐっての競争もある。最近の裁判所や監督官庁の決定によると，このようなプロフェッションの姿勢は，現代の社会的および経済的な価値観と矛盾するものでないことが示唆されている。過度の競争は，時間的圧力と予算的圧力を生み出す。それらがしばしば基準以下の監査の原因となっている。監査報酬は，監査人と企業の財務担当役員との間で取り決められるのが通常である。監査報酬と比べて，監査の質は財務部長にとって関心の小さい問題である。有能な財務部長にとってみれば，ある有名な会計事務所からえた適正意見も，別の著名な会計事務所に意見も，殆ど同じ意味しか持たない。むしろ，安価な監査料金が企業利益と財務部長の立場に貢献するものとなる。こうして競争は一段と激しくなる。一部の大会計事務所に集中することにも弊害がある。価格を自由に決定し，被監査会社の監査費用を押し上げてしまう。監査の質が低下し，粗悪な監査が行われる可能性がでてくる。全報酬収入の中で大きな割合をしめる顧客がいなければ，独立性の維持はより容易になろう。&lt;br /&gt;
さて，売掛金については徹底的な監査が行われるのであるが，企業が保存している書類は偽造されたものではないこと，企業が所有している資産はその企業が所有権を持っていること，企業の従業員とは彼らが従業員であると称する人々であるということについては，そのまま受け容れて監査しているのである。監査の失敗の根本的な原因は，常に，「不適切な判断により依頼人の陳述をうのみにしたこと」である。その原因としては時間的圧力により，本来節度をもって強調されるべき監査の効率性が極端に強調される余り，監査の質が逆に損なわれてしまう状態である。監査予算も問題である。監査予算が圧力となって監査の質に悪い影響を与えると答えた会計事務所の回答が５０％を占めている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;長々と引用したコーエン委員会報告書は，上記最判事例についても，示唆を与えると思う。事業部の部長が部下数名と共謀して販売会社の偽造印を用いて注文書等を偽造し，ビジネスマネジメント課の担当者を欺いて財務部の架空の売上報告をさせた，見かけ上の売り掛けと販売会社の買い掛けが一致するように巧妙に偽装した，ということで，社長は容易には見抜けないという理由で責めは問われなかったが，財務部の監視体制はそのような不正を見抜けなかった。監査法人は売掛金残が多いことから，早期回収に向けた経営努力が必要であると指摘したというが，４年以上指摘できずに適正意見を表明した理由はあったのだろうか。山一證券の実体のない桁違いの有価証券運用益を監査法人が見抜けなかった（適切な運用をという指摘を，監査役に押さえ込まれて沈黙した）のを思い出す。判決には現れなかった舞台裏に興味が残る。&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>nakayama</dc:creator>
<dc:date>2009-11-13T15:25:05+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/10/post-b344.html">
<title>温泉の効用</title>
<link>http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/10/post-b344.html</link>
<description>夜が涼しいと温泉が恋しい。名湯の本がたくさんあり，頁をめくる。 　日本三名泉 　...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;   夜が涼しいと温泉が恋しい。名湯の本がたくさんあり，頁をめくる。&lt;br /&gt;
　日本三名泉 　有馬温泉（兵庫），草津温泉(群馬），下呂温泉（岐阜）&lt;br /&gt;
徳川家康以下４代将軍に使えた儒学者・林羅山が，摂津・有馬温泉にて作った詩文集第三に「諸州多有温泉，其最著者，摂津之有馬，下野之草津，飛騨之湯島（下呂）是三処也」に由来している。しかし厳密には，室町時代の僧，万里集九がこれらを三名泉と既に書き残しており，林羅山がこれを追認した，とある。 &lt;br /&gt;
　日本三古泉 　有馬温泉，道後温泉(愛媛），白浜温泉（和歌山） &lt;br /&gt;
日本書記・風土記などに登場。白浜・道後の代わりに下呂，別府等を入れる説もある。 &lt;br /&gt;
　日本三大美人の湯 　川中温泉（群馬)，龍神温泉（和歌山)，湯の川温泉（島根）ただし，出典不明だそうだ。そうと聞けば，この目で確かめたくなる。&lt;br /&gt;
　海底温泉&lt;br /&gt;
ガイドブックには載ってない。むかし口之永良部島で経験した。２０メートルの海底に湯の華が厚く積もっている。温かい海水がウエットスーツに入り込んで，奇妙な感じ。フィンで華が舞い上がり，魚も見えない。やはり，水は澄んでいる方がいい。&lt;br /&gt;
　さて，かって「源泉掛け流し」の表示が問題視された。05年に温泉法施行規則が改正され，①加水②加温③循環濾過④入浴剤，消毒剤の添加などを表示することになった。古い温泉は成分が変わっていることもあり得るので，07年の改正温泉法では，10年ごとに成分分析しなければならないこととされた。長野，大分，奈良，新潟，北海道でも成分分析を表示し，湯の使い回しをしない事を宣言しているが，殆どの温泉は成分分析を義務づけていない。温泉は薬と違って，品質保持がしにくいから，偽装表示で損害賠償になることはないだろう。品確法も温泉成分表示には向かない。口コミ，雰囲気も含めてどれだけ客の人気を獲得できるかで，日本百名泉にランクを決めるのがいいかもしれない。&lt;br /&gt;
温泉法には，源泉温度が，48.3℃で，25℃以上。容存物質総量が，1.272g/㎏で，１ｇ以上。遊離炭酸250ミリグラム以上，重炭酸そうだ340ミリグラム以上，ラドン20(100億分の1）ラジウム1億分の1ミリグラム以上などの成分を一つでも含んでいるもの，という要件がある。温泉であることを条件に温泉権を売買し，温泉の要件を満たさないことが分かれば，要素の錯誤により契約が無効になることもある，などいうのは無粋です。&lt;br /&gt;
　温泉の成分，禁忌症，入浴，飲用上の注意を表示する義務もある。それぞれの成分にどのような効能があるかは医学上の問題だから，表示する必要はないが，誇大表示すれば嘘になる。&lt;br /&gt;
　よく似た話がバイオラバー。次のような医薬品販売会社の広告が問題になっている。&lt;br /&gt;
マット上に横たわり間接的にがん細胞と接触することで，がん細胞が弱体化する。米国政府の公認機関，ＤＮＡマイクロアレイが繰り返し検査した結果，同じ効果が確認され，米国フロリダ州で５月に開催されたＡＳＣＯで正式承認された。次世代抗がん剤として注目されている酪酸ナトリウムとこのマットとの併用で，２－３倍のがん細胞抑制（死滅）効果があることが実証されている？　う～ん。高い。&lt;br /&gt;
　温泉溶剤にも効能表示はある。「神経痛，リュウマチに効きます」などの表示が一般的である。「癌治療に効きます」と表示したらどうなるか。信用する人はいないだろうが，神経痛，リュウマチに効かなかったら表示違反を問えるか。これは入浴人の主観と身体条件が大きく左右する。医療行為と一緒で，よくなる人とよくならない人があり，必ずよくなるわけではない。効能がないと言って文句を言う人はいないと思うが，気持ちがよくていい気分にさせられるのが温泉の効用である。ブタペストで温泉には入ったら冷泉だった。向こうの人は平気で冷たいジャグジーに浸かっていた。あれが温泉なら日本のは熱泉だ。&lt;br /&gt;
　温泉の成分分析は専門の機関が行い，表示には正確を期している。成分が表示と違うと，薬事法に抵触するだろうか。温泉成分は薬品ではない。成分の誇大表示は，薬事法違反にならない。それでは温泉水濃縮剤はどうか。これを誇大表示したため，家庭の風呂に入れることで同じ効能を期待した人は，期待を裏切られたとして異議を言えるのか。&lt;br /&gt;
お湯から成分を取りだして商品化した瞬間に，「一般消費者に対し，実際のものよりも著しく優良であると示し，不当に顧客を誘引し，公正な競争を阻害するおそれがある」（景表法４条一項）ことになるのだろうか。答は否と思う。&lt;br /&gt;
　濃縮剤商品はその地だけの産物でほかの温泉の濃縮剤と単純に比較できない。競争力をもつ商品というのに馴染みがない。競争を阻害すると言っても，効能表示に嘘があることになったら，評判を落し，付加価値を期待する人が寄りつかなくなるから罰則は要らない。表示で不当に客を誘引できるか，も不明である。新興宗教ならいざ知らず，温泉水の成分でよくなるなんて信じるほど消費者は無知ではない。詐欺的な商法であれば刑法犯にもなるから，そんな手間暇かけて，面倒を背負い込む商売人もいないだろう。&lt;br /&gt;
　温泉法の基準への適応を見る３つのポイントは，源泉温度，溶存物質総量，特殊成分であることは触れた。次は，この温泉分析書で泉質名はどのようにして決定されるのか考えてみる。まず，泉質名の決定はどうか。&lt;br /&gt;
　泉質名は，1978年改正の「環境庁鉱泉分析法指針」によって特に治療の目的に供しうるものとして規定された療養泉の基準値をクリアしていれば，付けるられる。この温泉分析書で，温泉の基準に適合した３つのポイントの内で，泉質名の決定に関係するのは，第１の源泉温度と第２の溶存物質総量。&lt;br /&gt;
　第３のメタケイ酸は温泉の判定には関係するが，療養泉を決定する特殊成分（遊離二酸化炭素，銅イオン，総鉄イオン，アルミニウムイオン，水素イオン，総硫黄，ラドンの７つ）の基準にはなく，いくら多く含まれていても泉質名の決定には関係ない。&lt;br /&gt;
　第１の源泉温度は，第２の容存物質総量が１ｇ以下で，療養泉を決定する特殊成分も規定以下の時に，25℃以上の温泉に単純温泉又はアルカリ性単純温泉（pH8.5以上のとき）の名前を付けるのに関係するだけ。&lt;br /&gt;
　従って，第２の容存物質総量に注目し，その含有イオンの割合によって塩類泉としての泉質名が決まることになるという。「温泉の成分，禁忌症及び入浴上の注意事項掲示証」と呼ばれ，温泉法第１３条で掲示が義務づけられている。&lt;br /&gt;
　これには，温泉の成分として①源泉名，②泉質，③泉温（源泉と使用位置），④温泉の成分，⑤温泉の分析年月日，⑥分析者が，禁忌症及び入浴又は飲用上の注意として①浴用の禁忌症，②飲用の禁忌症，③入浴の方法及び注意，④飲用の方法及び注意，⑤禁忌症決定年月日と決定者が記されている。今度，入浴時にちらっと見て下さい。&lt;br /&gt;
　次は温泉に関する権利の説明。&lt;br /&gt;
温泉を直接利用したり，引湯して利用したりするための権利。慣習法上の物権であるが，法律上の権利ではない。権利の名称は様々で温泉専用権，温泉利用権などと呼ばれている。.共有もあれば.合有（組合契約により作られた団体の所有），.総有（契約なき自然発生的・慣習的団体による所有）もある。ゆえに温泉専用権，温泉利用権などと様々に呼ばれている。&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>nakayama</dc:creator>
<dc:date>2009-10-22T13:14:02+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/10/post-bd1a.html">
<title>商法改正は成功しているか</title>
<link>http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/10/post-bd1a.html</link>
<description>以前の法改正議論で恐縮だが，平成５年の商法改正国会議事録を読み返して感じたこと。...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;以前の法改正議論で恐縮だが，平成５年の商法改正国会議事録を読み返して感じたこと。&lt;br /&gt;
そのときの改正論議では，株主の監督是正機能強化，監査機能強化が大きな目玉だった。当時，日米構造協議の中で取り上げられた株主代表訴訟，社外監査役（アメリカには監査役制度がないので，社外取締役というべきか）を導入し，監査役が会社の業務あるいは会計の監査をするためにその分，株主の権利が制限されている（たとえば帳簿閲覧請求権が厳しい）のをどう是正するか，などが議論された。&lt;br /&gt;
とくに企業経営内容の開示はアメリカの強い要求であり，株主の権利を拡充することを約束させられた経緯がある。&lt;br /&gt;
株主代表訴訟制度は昭和２５年からあったが機能していなかった。監査役による日常的なチェックが期待できない状況があり，会計監査も違法，不正の摘発に至らなかった。&lt;br /&gt;
だから，株主自ら会社が取締役の経営判断をチェックするしかない。しかし，会社が違法行為をした取締役等から回復すべき損害の額が多いほど，提訴時の印紙代が高い。そこで，訴額を一律９５万円とし，印紙額8200円で訴訟を起こしやすくした。訴訟物は取締役等に対する請求額であり訴えの利益でもあるが，会社が代表訴訟で受ける実質的利益は別にある。むろん，勝訴して回収できる額もだが，違法な株式発行差し止めにより，将来的に会社が受ける利益などは計り知れない。&lt;br /&gt;
そういったことが，費用計算するときの「相当な額」に反映される。代表訴訟に勝訴した株主は会社に対し支出した費用を支払いを請求できることにしたのである。ただし，代表訴訟は原告が勝訴しても個人的に受ける利益は何もなく，提訴のインセンテイブは弱い。アメリカでは，デイスカバリにより原告株主が広範な資料・証拠・情報を収集することが可能であり，９３年の連邦民訴規則によって導入されたデイスクロージャーが適用されると被告取締役側が基本情報については最初から開示することになっているが，日本ではこうした情報開示制度はなく，印紙額を安くしても原告株主の手元に必要な資料はなく，訴訟維持が困難である。&lt;br /&gt;
このように勝訴株主は相当な費用と，相当な費用と報酬を会社に請求できることにしたが，この点の法整備が不十分であったため，勝訴しても，また提訴するという大きな負担を残した。&lt;br /&gt;
政府委員の答弁を読んでも，代表訴訟の後始末について何も考えていないことが分かる。&lt;br /&gt;
法律家参考人もかえって濫訴の心配をしており，新しい法制度をいかに活性化するかの視点がない。提案しながら逆の方向を向いていた。&lt;br /&gt;
社外監査役の導入は，平成３年以降の証券金融不祥事（野村，日興，山一証券の損失補填）の発生で，監査機能を充実させるべきだという時代の要請が，経済界の反対を押し切る原動力になった。&lt;br /&gt;
株主の帳簿閲覧請求権は何に使われるのだろう。取締役が不祥事を起こせば，責任追及のために取締役会議事録，会計帳簿を閲覧することが有益である。議事録にはどの取締役がどのような発言をしたかが詳しく記載されているはずであるからである。発言記録がなければ問題意識がなかったと事実上推定される。&lt;br /&gt;
　会計帳簿の閲覧は，旧法では発行済み株式の１割を持っていないと出来なかった。大会社であればおそろしく大株主しかできない。改正後の３％でもそうだ。帳簿の閲覧請求権は機能するのか。一人では無理だから何人か集めて３％を確保するしかないが，大会社に対しては無理だろう。政府委員は，閲覧の対象は，営業上の諸帳簿，総勘定元帳，日記帳，仕分け帳簿，補助帳簿等すべてであるから，大切な書類で無闇に見せる物ではないと説明している。会社は株主が権利確保するための調査目的もなく請求したら，閲覧を拒否できる。&lt;br /&gt;
どこまでが権利確保のための調査目的なのか。２号の「競業の意図」とならべて見ると，株主の権利と関係のない個人的な投資目的のための資料としての閲覧などであろうか。閲覧謄写により利益を得る目的で他人に通報するためであれば，取締役は請求を拒否できた。&lt;br /&gt;
　取締役会議事録の閲覧謄写につき，昨年12月26日の佐賀地裁の決定，①の個人的利益を計る目的でも株主権利行使目的も併存することがあるという判断には賛成，②の株主としての権利行使に藉口した請求であり，実質は株主の権利行使であると認められない場合については，必要性の要件が否定されるという判断は，ケースによる。会社の損害を株主の利益と比較するという設定自体に，基準として曖昧さを感じる，との私の意見を述べた。&lt;br /&gt;
　取締役会議事録と会計帳簿の閲覧制限事由は異なる。会計帳簿の閲覧は株主の権利行使のためでないとき等を除き，原則として自由である。権利行使目的，競業意図，利益目的での通報など閲覧制限事由があるのだから，100分の3以上の株主を集めなければならない理由に乏しい。実際に100分の3の確保は非常に難しく，大会社での実例はM＆A事案以外に見当たらない。&lt;br /&gt;
平成１７年にも会社法の改正があった。&lt;br /&gt;
会計帳簿･計算書類は商法の規定と大きく変わっていない（100分の3もそのまま）。会計帳簿の適時に正確な記載をなす義務づけ規定(会社法４３２条１項）が設けられた。&lt;br /&gt;
経営陣の職責として，内部統制システムの構築を明文化したことに伴う義務である。&lt;br /&gt;
適時開示させるのはいいが，株主固有の権利である閲覧請求の要件が依然として厳しいのでは困る。（アメリカでは，コモンロー上，閲覧謄写請求権は株主の単独請求権として認められている。）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>nakayama</dc:creator>
<dc:date>2009-10-16T16:33:35+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/10/post-c9ce.html">
<title>あおりと携帯電話</title>
<link>http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/10/post-c9ce.html</link>
<description>今月1日から改正道路交通法が施行され，高速道路での車間距離を十分にとらない運転や...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;今月1日から改正道路交通法が施行され，高速道路での車間距離を十分にとらない運転や，車体を左右に振ったり，急激に車間距離を詰めたりして前の車をどかそうとする「あおり運転」への罰則が強化された。&lt;br /&gt;
静岡県警は，東名高速上り線の日本坂ＰＡで，罰則強化を広く知ってもらおうと，チラシを渡しながらドライバー一人一人に説明して回った。&lt;br /&gt;
道路交通法の一部改正で，車間距離不保持の交通違反点数は１点から２点になり，反則金は普通車で６千円から９千円に，大型車は７千円から１万２千円へと引き上げられた。&lt;br /&gt;
高速道路での人身事故のうち，追突事故が７割近くを占める。ハンズフリーの携帯電話などを使って「今あおられているから来てほしい」と車内から１１０番通報するドライバーも多いという。&lt;br /&gt;
高速隊は「（ＥＴＣ利用車の）高速料金が安くなっており，利用者が増えた。その結果，交通量が増えてスピードが出せず，あおる人も目立っている」とし，安全な車間距離をとるよう注意を呼びかけている。&lt;br /&gt;
あおられてあわてて携帯電話しても，道交法７１条５の５の携帯電話使用の罪になり，５万円以下の罰金に処せられるはずだが，その辺はどうなのだろう。あおられたら車線を変えればとりあえず危険を避けられる。あおり行為自体を重大な危険行為ととらえ，警察に通報するのであれば「公共の安全維持にため緊急やむをえず」携帯したことになり，問題になるまい。頑張って車線を譲らない人が，結構「あおり」を通報しているのではないか。&lt;br /&gt;
携帯使用は反則金を納めれば罰金にはならない，つまり刑事事件ではない。使用，保持は軽微な罪だからといって，「緊急やむを得ず」携帯しましたまで反則金を払わせるのか，警視庁の見解を聞きたいところだ。&lt;br /&gt;
そもそもあおられて携帯電話する運転手を，警察が現認すること自体が考えられない。どうやって事実確認するつもりだろう。&lt;br /&gt;
高速道路ではなく一般道路で一旦停止中に携帯電話すると，同条の「停止しているとき」にあたり，罪にならないか。渋滞中はいつ車両が動き出すか分からないから，停止中ではないだろう。赤信号で止まっているときはどうか。これも一信号が変わるか分からないから，「停止中」ではないだろう。「停止しているとき」は道路脇で車を止め走行していない状態のことをいうように解される。尤も，信号待ち中は違反ではないという説もある。&lt;br /&gt;
さて，実情はどうか。法施行後はかなりやかましく，携帯電話運転を取り締まっていた。現在は多くの運転手が堂々と携帯電話しながら片手運転している。警察が取り締まっているのを見たことがない。高速道路でのろのろ運転しているときに「今渋滞中。到着は遅れる」と電話する人は非常に多い。ついでに仕事の話や家の用事，はては雑談を延々とやる。危なくて仕方ないが，見て分かれば，そのような車両の後ろにはつかないようにしている。&lt;br /&gt;
しゃべりだけでなく，携帯保持にも，罰則がある。ただし，携帯の画像を注視することが条件。つまり，チラッと画面を見るのは除かれる。野球やゴルフのニュースをチラッと見るごとし。携帯という利便の道具が危険を招く道具になっては悲しい。祝祭日の渋滞が恒常化しつつある今日，交通情報くらいは，携帯を使わないですむよう頻繁に表示してほしい。注視したか，チラッと見たかは，とどのつまりは主観の相違になる。車間距離を大きく開けたり，不規則運転しない限り，問題になるとは思えない。&lt;br /&gt;
携帯がらみの別の話。&lt;br /&gt;
独禁法違反で米クアルコムに公取委の排除命令がでた。&lt;br /&gt;
携帯電話の通信技術で多くの特許を保有する米通信技術大手クアルコムが，第３世代と呼ばれるデジタル携帯電話（注参照）などの製造を巡って特許許諾契約を日本のメーカーと結ぶ際，メーカーを不当に拘束する条件を定めていたとして公正取引委員会は先月30日，ク社に独占禁止法違反（不公正な取引方法）で排除措置命令を出した。命令は問題のある契約条項を破棄し，同様の行為をしないよう求めた。&lt;br /&gt;
公取委によると，契約は・ク社が特許を各社に有料で許諾する一方，各社の特許を無償で使える「無償許諾条項」・ク社と契約を結んだメーカー間で特許侵害があっても相互に争えない「非係争条項」を盛り込んでいた。&lt;br /&gt;
契約相手はシャープやＮＥＣなど１８社。携帯電話の製造にク社の特許が不可欠と判断，契約締結を余儀なくされ，ク社が各社を不当に拘束したと認定。各社の研究開発意欲が損なわれ，ク社の地位が強化されることで公正な競争が阻害されると判断した。日本のメーカーは消費者が何を求めていると思っているのだろう。大切なのは，新機能の追及より，おびただしい情報をいかに系統的に（これが難しい）整理するかではないか。&lt;br /&gt;
携帯機能が多様・複雑になるほど，私には使いにくい。不要な機能も多い。電車で静かに本を読んでいる人より，携帯で情報収集，メールする人の方が多い。思考がどんどん浅くなっていかないか，心配だ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;(注）デジタル携帯電話では，音声を送信側で符号化して送信し，受信側でアナログ信号に戻す。エラーを訂正しやすいために伝播損失に強く，暗号化して送受信するために盗　聴されにくい。アナログ携帯電話と比較して高い周波数と広い周波数帯を使うため，一度に送ることができるデータ量を増やすことができ，リッチコンテンツ，音楽や映像配信など，大容量かつ高速なインターネット端末化を容易にした。&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>nakayama</dc:creator>
<dc:date>2009-10-07T17:17:22+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/09/post-d204.html">
<title>大学法人と補助金</title>
<link>http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/09/post-d204.html</link>
<description>国立大学法人は国から，公立大学法人は地方自治体から補助金を貰っている。大学法人化...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;国立大学法人は国から，公立大学法人は地方自治体から補助金を貰っている。大学法人化以降，年々，補助金である運営交付金が減っている。学生の授業料値上げも受験生総数減少の折，法人運営がむつかしくなっている。どうしても，一般企業の委託研究に頼りたい。それとも，寄附金を頼むかだ。寄附金で大学の運営費を賄う発想は英米には古くからあり，定着している。米国は大学全体で07年，297億ドルの寄附を得，そのうち卒業生からの寄附金が27％もしめている。わけてもキリスト教会設立の大学の歴史は古い。&lt;br /&gt;
日本では有力私学が大学の創立そのものを寄附に拠ったという歴史を持っている。従って今でも集金マシーンは健在である。（早稲田の同窓会は1200団体，慶応の同窓会は800団体を超える。）&lt;br /&gt;
国，地方自治体の補助金は一般運営費，科学研究費，図書購入費等に使われる。研究成果が出ないときの扱いが問題になる。期限付研究，または定年までの研究がまとまらなければ，国等に補助金を返さなければならない。科学研究費補助金は補助事業に対して全額給付されるものであり，他の経費と混同して使用することはできない。また，通常備えられているはずの設備機器の購入，給与等支払，旅費(研究成果を発表する時は別），その他研究に無関係の費用も補助金から出ない。研究の現場は金に困っている。&lt;br /&gt;
　昨年７月，首都大学東京（東京都設立）で，研究費の不正使用で教員２名の懲戒処分があった。某教授は企業からの特定寄付金を財財源とする研究費を用いて，自身のゼミの学生を，勤務実態がないにも拘わらず，アルバイト雇用したことにして支払賃金の一部を学生から環流させ，研究費の経費として使用していた。某准教授はその指示を受け，その行為の一部に荷担した。環流した資金は，学会に参加する学生の旅費補助，外国論文別刷代金，国際会議参加登録料等に使われており，いわゆる私的流用はなかった。不正に使用された資金は，全額大学法人に返還された。&lt;br /&gt;
　今年，東京医科大は，准教授ら６人が文科省支給のた科研費補助金４７８万円を取引業者に預けて管理させるなど不適切な経理処理をしていたと公表した。預け金は研究費用として使われており，私的流用はないという&lt;br /&gt;
　今年，広島大学は研究費３６００万円を不正にプールしていたことを公表。教授，准教授７人が２カ月～１５日間の停職処分。&lt;br /&gt;
　東京大学大学院の教授３人が０４～０７年度，出入り業者に架空の伝票をつくらせ，研究用補助金７５０万円を国から不正に得ていたことを公表。本来購入できない備品を買ったり，余った予算を業者に預けて不正にプールしていた。&lt;br /&gt;
　名古屋大医学部教授らが研究費を架空の伝票を業者に作らせてプールするなど，不適正会計処理を行っていた。計２８００万円の一部は私的に流用されていた。&lt;br /&gt;
　ほかにも補助金の不正使用事件が公表されている。法人化と関係のない不正使用もありそうだ。&lt;br /&gt;
上記の企業の「特定寄付金」は，国，地方公共団体への寄付金，指定寄付金および特定公益増進法人（「公益の増進に著しく寄与する法人」として主務官庁から認定を受けた法人）への寄付金をいう。使途が特定された寄付金は，「委託研究費」と呼ばれる。特定の研究活動や研究者に資金提供され，資金提供者は研究成果等の対価を求める。委託研究に関係のない費用に使えば，目的外使用になる。某教授は目的外使用したと指摘された。&lt;br /&gt;
　企業の委託研究費とは別に，「奨学寄附金」という制度もある。&lt;br /&gt;
これは昔から教員個人や研究室に寄附されてきた。尤も，文科省は教員個人宛の寄附金であっても，教員から大学に寄附させて，国は寄附金額分を大学に交付し，その経理を大学に委任してその教員の研究費に使っていた。大学法人化以降は，教員，研究室が国立大学法人，公立大学法人に寄附する根拠が無くなった。したがって，教員等に大学への寄附を義務づける規程を置く例がでてきた。大学自体が奨学を目的とする寄附を受けるのは別として，教授や研究室が寄附を受けたときに，なぜ大学に寄附しなければいけないのか，そのような規程の拘束力は疑わしい。教員が他の大学に転出していなくなったときに，大学が寄附金を自由に使いたいという狙いがあるのだろう。これだと寄附した者の希望が達せられないことになる。奨学寄付金は一般寄附金とは性格が違うのだから，大学が残余金の使途を変更できるという規程を設けているとすれば，法人の規程に問題がある。一定の割合の額を間接経費として控除して(オーバーヘッドつまりピンハネであり，これにも批判がある)，残りを指定された教員や研究室に交付することも，問題である。教員個人で受けた寄附金を大学に寄附させること自体，法的強制力があるとは思えない。規程の違反には，懲戒的な処分しか考えられない。委託研究費との違いは，研究成果を資金提供者に給付する義務がない点にある。&lt;br /&gt;
  「寄附講座」という手法もある。&lt;br /&gt;
企業等外部から寄附や支援を受けて講座を開設し，講座の人件費や研究費に提供する場合が多い。寄附講座は実際の講座という活動組織を設置するところまで寄付者が指示できる。&lt;br /&gt;
講座設立後は大学が主体性を確保して運営されることになっている。講座には研究内容を示す名称をつけ，教員は寄附金の使途に従って寄附講座の教育研究をすることから，研究内容が特定の企業に有利または利益に貢献する可能性が高く，モラルが問われる。反面，寄付者が個人だと，営利目的に使われる心配はない。個人の篤志であり，研究者の研究目的に使えるはずであるが，これとて大学が受入れて講座を設置運営するのであるから，寄附金の額が使い切れないほど多ければ，大学がいずれ漁夫の利をえることになろう。&lt;br /&gt;
とくに法人化以降，大学はあの手この手で，手元資金を確保しようと知恵を絞っているように思われる。&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>nakayama</dc:creator>
<dc:date>2009-09-28T16:06:12+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/09/post-1e06.html">
<title>地方分権改革推進委員会</title>
<link>http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/09/post-1e06.html</link>
<description>平成１９年４月発足した地方分権改革推進委員会は，国と地方の役割分担の抜本的な見直...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;平成１９年４月発足した地方分権改革推進委員会は，国と地方の役割分担の抜本的な見直し，国の地方に対する関与の縮小廃止，これらの見直しに応じた国庫補助負担金，地方交付税，国と地方の税源配分のあり方の見直しを中心に，地方分権改革推進計画を作成し，地方分権一括法(仮称）を制定しようとしている。&lt;br /&gt;
昨年５月の第１次勧告，１２月の第２次勧告（出先機関の再編･縮小を提言）を経て，これから第３次の勧告（これは地方自治体への義務付け，枠付けを緩和する内容を盛り込んでいる）をして，地方分権改革推進計画閣議決定にかけるところで，民主党を中心とする連合内閣が組閣された。動きは一時的に止まるが，新内閣の元で地方分権に向けての法整備は加速するだろう。私には補助金の行方が気になる。&lt;br /&gt;
　国庫補助金は，国がある施策を行うため特別の必要があると認めるとき（奨励補助金），または地方公共団体の財政上特別の必要があると認める場合（財政援助補助金）の支出金をいう。つまり，法令により国が負担義務を負っているものが国庫負担金であり，国の立場から振興・援助が望ましい場合に交付するのが国庫補助金である。国庫負担金の例としては，義務教育学校の教職員給与・教材費・建築費，産業教育振興費など。国庫補助金（狭義）には，理科教育・へき地学校・学校給食などの設備整備費などがある。&lt;br /&gt;
　「補助金等にかかわる予算の執行の適正化に関する法律」は，国が国以外の者に対して交付する補助金，負担金，利子補給金，その他給付金等を国庫支出金と定義した（第２条）。国庫支出金には，自治体の実施する事務経費の一部を国が義務的に負担する国庫負担金，国が地方自治体に委託する事務の経費を負担する国庫委託金，特定施策の実施の奨励や財政援助のための狭義の意味での国庫補助金がある。&lt;br /&gt;
　国庫補助金は，近年，次第に肥大化し，補助事業の国と地方の行政責任があいまいになりがちで，地方自治体の自主性に国が干渉しがちであること，利権化しがちであることなどが問題とされている。このため，国庫補助金を縮小・削減し，使途が特定されない一般財源に切換えるとともに，国から地方自体へ税源委譲することなどを盛り込んだ三位一体改革の実現が図られている。小泉改革により平成16年度から18年度までの三位一体改革で，4．7兆円の国庫補助負担金の改革（スリム化約1兆円を含む），3兆円の税源移譲が行われた。&lt;br /&gt;
国庫支出金の主なもの&lt;br /&gt;
・国庫負担金・・・・・義務教育職員の給与等，生活保護費など&lt;br /&gt;
・国庫補助金・・・・・都道府県警察費補助金，交通安全対策特別交付金など&lt;br /&gt;
・国庫委託金・・・・・国会議員の選挙経費，国の用に供される統計・調査など&lt;br /&gt;
会計検査院による国庫補助金の検査，委託費の支払い過大や不正経理が浮上した。&lt;br /&gt;
平成１８年度は，国の委託費について７件，独立行政法人について３件，公社について１件指摘された。地方自治体への国庫補助金の検査結果は分からない。&lt;br /&gt;
委託費は補助金のような特別法がなく，委託契約や一般法としての民法が適用されるため，その過払いや不適切経理についてどのような対応が行われているか，注視しなければならない。（決算委員会調査室　信国氏）&lt;br /&gt;
委託費は，「国の事務，事業等を他の期間又は特定の者に委託して行わせる場合に，その反対給付として支出する経費」をいい，助成金的性格はない。決算委員会報告で指摘された委託費は１０４億円。うち不当事項や処置済とされた金額は５億円超。当然，国から返還請求がなされる。 &lt;br /&gt;
　補助金は，補助金適正化法が適用される補助金として，①補助金　②負担金　③利子補給金　④その他相当の対価を受けない給付金であって政令で定めるものという。同法には，それ以上，補助金についての明確な定義がない。補助金には，ア　国が国以外の者に交付する相当の反対給付を受けない給付金　イ　その給付金を受けた相手方がこれによって利益を受ける　ウ　給付された金銭に使用されるべき特定の用途が定まっている，という共通点がある。それならばということで，政令は助成金，委託費，交付金等の費目からこの共通点を持つ103項目を補助金と指定している。&lt;br /&gt;
　国の補助金は，何にでも自由に使えるわけではない。&lt;br /&gt;
補助金適正化法は，補助金の交付の決定に際し「公正かつ効率的に使用されるよう努めなければならない」，「各省庁の長は補助金の交付が法令及び予算で定めるところに違反しないか，補助事業の目的内容が適正か，金額に誤りがないか等を調査しなければならない」としている。補助事業の遂行に際しては「善良な管理者の注意をもって補助事業を行わねばならず，いやしくも補助金を他の用途に使用してはならない」のである。&lt;br /&gt;
　ゆえに，目的外使用については返還義務がある。&lt;br /&gt;
「各省各庁の長は，補助事業者等が，補助金等の他の用途への使用をし，その他補助事業等に関して補助金等の交付の決定の内容又はこれに附した条件その他法令又はこれに基く各省各庁の長の処分に違反したときは，補助金等の交付の決定の全部又は一部を取り消すことができる。間接補助事業者等が，間接補助金等の他の用途への使用をし，その他間接補助事業等に関して法令に違反したときは，補助事業者等に対し，当該間接補助金等に係る補助金等の交付の決定の全部又は一部を取り消すことができる。」「補助金等の交付の決定を取り消した場合において，補助事業等の当該取消に係る部分に関し，すでに補助金等が交付されているときは，期限を定めて，その返還を命じなければならない。補助事業者等に交付すべき補助金等の額を確定した場合において，すでにその額をこえる補助金等が交付されているときは，期限を定めて，その返還を命じなければならない。」と。年率10.95％の加算金や延滞金，罰則までついている。地方公共団体の行う補助事業については，財務会計上の行為として違法･不当な公金の支出ではないか，違法・不当な債務の負担ではないか，の住民監査請求を受けて住民訴訟に発展することがある。補助金の目的外使用は国に返還義務を負うため，最終的には住民の負担となるからである。&lt;br /&gt;
　八ッ場ダムは国の事業であるが，受益者である下流部の地方自治体が，移転する住民の生活再建事業費を一部負担している。2度目の計画変更で事業費が2100億円から4600億円に上昇した。&lt;br /&gt;
恩恵を受けるはずの利根川下流の一部住民からは「ムダな公共事業」との批判が起こり関係都県（東京，千葉，埼玉，群馬，茨城，栃木）の各地方裁判所においてそれぞれ公金支出の差し止めを求める住民訴訟が一斉提訴された。原告にはダム予定地に住む住人は1人もいない。行政訴訟事件の最初となる判決は今年5月11日，東京地裁は原告の請求をいずれも退ける判決をした。事業を中止すれば，これまで支払済みの利水関連事業費1460億円（厚労省からの補助金を含む）が利水者である東京都，埼玉県，千葉県等の負担から国が負担することになるという。公会計内での負担者の変更に他ならず，結果として，事業を中止しても，継続した場合の事業費を上回ることはないらしいが，複数の自治体にまたがる事業だけに，ただの地方分権問題として論じることが難しい。&lt;br /&gt;
　&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>nakayama</dc:creator>
<dc:date>2009-09-24T16:45:21+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/09/jdc-6186.html">
<title>JDC信託免許取り消し</title>
<link>http://nakayamalaw.cocolog-nifty.com/column/2009/09/jdc-6186.html</link>
<description>１５日，ジャパン・デジタル・コンテンツ信託会社(JDC）が金融庁に信託免許を取り...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;１５日，ジャパン・デジタル・コンテンツ信託会社(JDC）が金融庁に信託免許を取り消された。法令上必要な純資産額１億円を下回り，顧客財産を適切に管理する内部管理体制の構築が難しいと判断された。信託会社の免許取り消しは初めてという。（9.16日経）&lt;br /&gt;
JDCは６月提出の内部統制報告で，重要な評価手続が実施できず，事業年度末日時点において，財務報告に係る内部統制の評価結果を表明しなかった。実施できない重要な評価手続というのは，①全社的な内部統制の評価手続　②業務プロセスに係る内部統制の評価手続であった。金融庁の信託業法第44条第1項に基づき３ヶ月の信託業務停止処分等を受けていた。金融庁は業務停止のほかに，①全受益者と協議の上，信託契約の解消，受託者の変更その他受益者保護のために必要な対応の実施する　②信託財産を保全し，受益者を保護するために必要な業務を適切に行うために必要な内部管理態勢を整備する　③委託者から受託した信託財産の保全と分別管理を徹底する。会社財産を不当に費消する行為をしない。④信託勘定から実行されている融資資金を目的外使用している状況を解消する　⑤以上の業務改善計画を6月25日までに提出し，改善計画の実施完了までの間，１ヶ月毎に改善状況を報告する，などを命じていた。したがって，監査人は内部統制監査につき意見を表明しなかった。&lt;br /&gt;
今回の免許取り消しには，次の処分もついている。&lt;br /&gt;
①受益者の処分内容を周知徹底する　②受益者の権利を説明し，権利行使の以降を確認する　③信託財産の適切な引き継ぎを含め，受益者保護を図る ④信託財産の分別管理を徹底し，流用などをしない　⑤９月末に提出する約１０億円の第三者割り当て増資を１２月１６日まで実施しない，などである。&lt;br /&gt;
08年6月，元社員の資金流用が発覚し，翌年，等の経過がある。顧客の資金の流用，使い込みは刑法犯でもある。社内監査が出来ていないから，不祥事が発生する。内部統制が機能せず，監査役も職務を怠ったか。&lt;br /&gt;
　JDCはもと通商産業省官僚，長銀出身の社長がコンテンツ産業を育成する名目で通産省の支援を受け、98年に設立して，00年，東証マザーズに上場し、信託業法改正後の06年には第1号の映画ファンドを組成し，「フラガール」などの作品がヒットした。しかし、あとが鳴かず飛ばずで、高リスクの自己投資のファンド運営にのめり込み業績を悪化させた。08年に入ると不祥事が続出。6月には従業員がファンドの出資金の一部を持ち出し、金融庁から最初の行政処分を受けた。09年2月には、03年から繰り返していた複数の会社との循環取引（架空コンサルティング業務の受発注を繰り返していた）による粉飾が発覚し、有価証券報告書に虚偽の記載をしたことがわかり，過年度の決算修正を余儀なくされた。純資産額が最低の１億円を割り，経費の使い込み（社費でレクサスを購入）で社長が解任され，信用力が低下し，増資しか存続の道がなくなっていた。&lt;br /&gt;
昨年11月，第三者割当増資でシンガポールの投資会社が実質的なオーナーになって行こう，株価は乱高下していた。投資会社の出資の受入を発表し６月には高値をつけたが，また下がった。&lt;br /&gt;
監視委員会は，株価乱高下，純資産額不足の原因を，情報の適時開示に不自然な発表内容が少なくない結果と見ているようだ。&lt;br /&gt;
亀井静香氏が内閣府特命担当大臣（金融担当）に就任すれば，たぶん監督は強化される。事故発覚後の行政処分に頼ってきた従来のやり方（JDCの検査に入ったのは今年２月）を改め，日常的な監督を行うには，専門家職員を増やすしかない。&lt;br /&gt;
　投資家自身は何をすればいいのか。自分で情報を分析するしかない。&lt;br /&gt;
債務超過はその最たるものである。モック，リンク・ワン，アプレシオ，ネクサス，エルクリエイト，ＧＤＨ，ネクステック，日本エル・シー・エー，アイレックス，フリード，すみや，などがそうである。ただし，裁判所は債務超過だからといって，引当金を積むことを要求しないから，外から見て分かりにくい。たとえば金融支援の可能性があれば，引当金を積まなくてよいというが，どこが金融支援するのか，いつどれくらいするのか，どれくらい又はいつ債務超過が解消されるのか，誰にも分からない，当事者会社がそう言っているのを裁判所もすぐ信用する（そごう事件東京高裁判決）。これでは企業経営努力も財務監査も真剣に取り組まれようがない。&lt;br /&gt;
自己資本比率の低い会社も要注意である。島田理化工業の自己資本比率は０．８，ヤマノホールディングス１．２，ＳＢＩネットシステムズ１．７，山陽百貨店２．０，新星堂２．２，総和地所２．３などと続く。関西汽船２．９，土屋ツーバイホーム３．１，どん ３．６などは最近の不況業種でもある。&lt;br /&gt;
　内部統制監査はこれからも一定の役割を果たすだろう。また一定にとどまるしかない。金融庁の検査の手が及ばない，人手が足りないから，自主的に監査を求め，事後的に処分している印象を否めない。自主申告制を日本に導入したシャウプ勧告と同じ発想である。納税者が正直に申告し，もし脱税していればペナルテーを課す。（シャウプは所得税納税者に、前年の最終決定所得額以上の予定申告を義務付け、そのような申告が行われた場合は、予定申告に対する仮更正はしないことを保証するよう勧告。納税者に申告を求めない「予定納税制度」に改められて今日に至る。）直接税、間接税ではシャウプ勧告通りの税制改革が行われたが，地方税についてはシャウプ勧告の理想は挫折した。平衡交付金は地方交付税に換骨奪胎され、国庫補助金制度で補助金の使途が国によって定められ、「三割自治」と呼ばれるように地方自治の独立性が失われた。その後長い間この状態が続き、地方自治の独立性が今，さかんに議論されている。企業の監督行政はないに超したことはない。企業が情報を適切に開示していれば，余計な税金を使わなくてすむ。&lt;br /&gt;
内部監査，外部監査に期待するところは大きい。&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>nakayama</dc:creator>
<dc:date>2009-09-16T11:39:55+09:00</dc:date>
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