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November 09, 2006

ダスキン上場の狙い

大肉まんの異物混入と、役員特別背任事件で評判を落としたダスキンが、来月東証・大証一部に上場するという。コンプライアンス(法令順守)のためにも上場したほうがいい、とかって言ってたが、説明が逆である。
社長は辞任せず、引き続き社内改革を進める、と言う。
コンプライアンスは上場とは関係ない。どの企業にも求められている。
上場すれば一般投資家の目が経営に厳しく反映される。外部の目を気にしなければならなくなる。だから上場する、というのでは情けない。
ダスキンでは従来も、経営会議にかけなければならない重要事項は定められていた。他の企業の失敗事例も勉強してきた。不祥事が分かり、社内調査委員会まで作っておきながら、調査対象がピンボケに終わった。ご丁寧に、不祥事を公開しないという経営判断までした。こうして、役員がせっかく学んだことの重さを忘れたために、裁判所に経営判断の違法を指摘された。
損得の勘定は予測しがたい。ときには新しい経営上の試みが失敗することもあるだろう。それだけでは経営判断の誤り、よって違法、とは言わない。
重要な事項を役員会にもかけず、あるいは判断内容が違法、明らかに不当、というようなときに、会社や第三者に対する損害賠償責任が浮上する。理屈で分かっていても、実力者に盾ついてまでその不当判断に異議を唱えることは勇気が要る。社員が経営陣に問題点を指摘しても、多くの社員を失業させてもいいのか、お前も首になるぞ、と言われたら黙ってしまう。
宮内も堀江に、自社株売却益を経常利益として計上するのは違法だ、と進言すべきだった。税理士でなくてもそれ位は常識として分かっていた。何が若者を駆り立てたのだろう。
知っているのに、やめられない。権力闘争、株主・取引先・金融筋・世間への体面、そして金銭欲が作り出す業(ごう)である。社外取締役はこれに巻き込まれることはないから、ものを言うのが建前になっている。言わなければ責任を問われる。
内部統制はものを言いやすくするシステムであるが、企業ぐるみで不祥事がおこなわれる場合は、効果がない。最近はよく新聞に謝罪広告や商品回収広告が出るようになったが、出さないと被害拡大による賠償を求められるから、という狙いが見え見えで、そうした不祥事を出さないようどこまで経営が改革されたかは、誰にも説明されていないのである。事故・隠蔽の再発防止は、情報の記録・原因の分析・対策の提言・討議と、経営の情熱にかかっている。非常勤ではなく常勤の監査役が、「監査役監査基準」(平成16年2月改正)に従って、「独立の立場から取締役の職務を監査し、良質な企業体制の確立と運用を基本的な視点とする」監査を行い、社員の通告も受けることをごく当たり前にしなければならない。

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Comments

ダスキンの工場で新たな不祥事が発覚。環境省も調査に乗り出してる模様。工場の廃液に多量の不純物を排出し、何等対策を行ってない。

Posted by: インベーダー | December 03, 2006 at 02:56 PM

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